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生田斗真がトランスジェンダーに。映画『彼らが本気で編むときは、』ネタバレなし感想

「かわいくて、かわいくて、どうしよう」

画像引用元:IMDB

生田斗真がトランスジェンダーを演じる!?ですって・・・!?

これは観るしかない・・・っ!!

しかし劇場公開には間に合わず、DVDでの鑑賞となりました・・・。

公式サイトはこちら

もちろん原作は未読、特に事前情報などもなく観ました。

【映画情報】

【制作国】日本
【監督/脚本】荻上直子
【企画/プロデュース】木幡久美、天野真弓
【プロデューサー】高木徳昭、五十嵐真志、石黒研三
【撮影】柴崎幸三
【照明】上田なりゆき
【美術】富田麻由美
【録音】瀬川徹夫
【編集】普嶋信一
【音楽】江藤直子
【出演([]内は役名)】

  • 生田斗真[リンコ]
  • 桐谷健太[マキオ]
  • 柿原りんか[トモ]
  • ミムラ[ヒロミ]
  • 小池栄子[ナオミ]
  • 門脇麦[佑香]
  • りりィ[サユリ]
  • 田中美佐子[フミコ]
  • 柏原収史[ヨシオ]
  • 高橋楓翔[リンコ]
  • 品川徹[斉藤]
  • 江口のりこ[金井]
  • 込江海翔[カイ]

【公開日(日本)】2017年2月25日
【上映時間】127分
【映倫区分】G
【配給】スールキートス
【IMDB】6.2/10.0  (およそ410人の評価)

【あらすじ】

11歳の女の子トモは、母親のヒロミと2人暮らし。ところがある日、ヒロミが育児放棄して家を出てしまう。ひとりぼっちになったトモが叔父マキオの家を訪ねると、マキオは美しい恋人リンコと暮らしていた。元男性であるリンコは、老人ホームで介護士として働いている。母親よりも自分に愛情を注いでくれるリンコに、戸惑いを隠しきれないトモだったが……。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.4/5.0

うーん。やっぱり思うのは

「ただし美形に限る」感。

リンコさんという可愛らしい人のキャラクターを生田斗真というガチの美形が演じてしまうと、「そりゃ美人だもんなぁ」という気持ちになってしまって集中できない。

その人の内面の美しさとかの描写を役者の造形に頼るのではなく、俳優さんの仕草や脚本で魅せて欲しかったなぁ、というのが一番惜しかった部分。

じゃないと、「気持ち悪い」と思う小池栄子視点に共感する人だって必ずしもいるだろうに、そこに説得力(リアリティ)があんまりなくなってしまうというか。

トランスジェンダーの方々の存在があまり世の中に浸透していないからこそ、そういう人たちを「気味悪がる」という視点は「彼らの表面的なところしか見ていない」という、実は非常に重要なファクターだと思うんですよね。でもその表面上を”おキレイ”に小綺麗に飾ってしまうと、、、嘘くさくなってしまう気がする。

もし、リンコさんがもっと醜男だったら。あんなに早く、姪っ子は懐いただろうか、とか。すごく余計なんですけど、物語に集中出来なかったなぁ。

リンコのトモへの想い

ここも、残念なところ。

預かってすぐにトモを可愛がるリンコさんは、彼女が「子どもである」という1点しか見ていないのではないか?と思えてしまった。

つまりは、トモを一人の人間として気に入るというシーンが少なすぎて「子どもであれば誰でもよいのでは」と思ってしまうんですよね。マキオの子どもを産むことは出来ない。だからマキオの血縁であり、子どもであり、しかもネグレクトされている「可哀そうな子ども」である「トモ」の価値は、それだけに過ぎなかったのでは。と。

そう思ってしまうと、この物語のキモである、血縁ではない人と紡ぐ家族愛だとか、トランスジェンダーという特殊な境遇にいる人が「普通の人となんら変わらない」と交流していく部分が全く映えてこないんですよね。

ミスキャストもあるし、脚本も少し弱かったのかなぁ。

母子の問題、性同一性障害に悩んでいるであろう同級生との絡みなど、もっと深掘りして欲しいポイントも、さらっと見せただけでしたねー・・・。

まとめ

唯一気に入ったのは、性転換した体を供養しようと編み物をするシーン。

 

静かで、優しい良い映画だとは思うんですが、いかんせんメッセージ性が薄く、言いたいことの半分も伝わってこない・・・そんな印象を受ける映画でした。

題材は良いのに惜しいなぁ。

もしかしたら、この作品も原作は素晴らしいのかもしれませんね。

この映画をきっかけにして、原作を読んでみよう、と思える人が少しでもいるのなら、それは良いことだと思います。

 


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時速160キロのおバカたち。映画『ボン・ボヤージュ ~家族旅行は大暴走~』ネタバレ&感想

”私が息子を持つなら―――お前のような息子がいいよ”

金沢のミニシアター、”シネモンド”さんに行く機会がありまして、ちょうどいい時間にやってる作品がコレ!でした。

本当はリリー=ローズ・メロディ・デップ(ジョニデの娘)が主演している『コンビニ・ウォーズ ~バイトJK VS ミニナチ軍団~』も気になっていたんですが時間が合わず・・・(笑)

観てはいないんですが『ヒャッハー!』系の作品ということで、肩の力を抜いて鑑賞しました。

公式サイトはこちら

パンフレットはこんな感じ。

B5サイズより少し大きめ?かな?18Pで税込み700円とは若干ペラい!!(笑)

内容は、映画評論家の轟起夫さんとライターの平田真人さんの(兄弟らしい)対談形式のコラムがメイン。マニアックな映画ネタが沢山で、類似映画の紹介もあってかなり楽しい内容になっています(笑)

【映画情報】

【原題】A fond
【制作国】フランス
【監督】二コラ・ブナム
【脚本】フレデリック・ジョルダン、ファブリス・ロジェ=ラカン
【製作】トマ・ラングマン
【編集】オリヴィエ・ミシェット・アルシュロン
【撮影】アントワーヌ・マルトー
【音楽】ミカエル・トルディマン
【美術】ジャン・ジャック・ジェルノル
【出演([]内は役名)】

  • ジョゼ・ガルシア[トム]
  • アンドレ・デュソリエ[ベン]
  • カロリーヌ・ヴィニョ[ジュリア]
  • ジョゼフィーヌ・キャリーズ[リゾン]
  • スティラノ・ルカイエ[ノエ]
  • シャルロット・ガブリ[メロディー]

【公開日(日本)】2017年7月22日
【上映時間】92分
【配給】ギャガ
【映倫区分】G
【IMDB】5.7/10.0  (およそ780人の評価)

【あらすじ】

整形外科医の父トム、妊娠中の母ジュリア、不思議少女な9歳の娘リゾン、活発な7歳の息子ノエのコックス一家は、祖父と一緒にトマ自慢の新車で夏休みのバカンスへ出かける。しかし、最新機能を満載したはずのトム自慢の新車はブレーキが故障しており、制御不能に。高速道路を時速160キロで暴走し、無能な警察官や能天気なカーディーラー、そして後部座席に潜んでいたある人物らを巻き込み、一家を乗せた車内はパニックに陥る。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.0/5.0

クスクスから爆笑まで取り揃えております

ハチャメチャなコメディ映画だということは理解して見始めたものの、どうハチャメチャなのかは観てみるまで分からない玉手箱な感じで鑑賞。

家族でバカンスへ出かけるぞ!!って時にお義父さんが現れちゃって妊婦のママは超不満そう。義父のベンは出かける前からトイレは詰まらせるしフレークは巻き散らかすし、この人ヤバそう感がプンプンです・・・!

父親のトムは真っ赤なジャケット真っ赤な新車真っ赤なスマホと赤が好きな様子。観てる間中ずっと、トムはアイアンマンの社長トニー・スタークにそっくりだし、奥さん役の人はトニーの恋人ペッパー・ポッツにそっくりだなぁと思っていたんですが。

実は意図的にアイアンマンっぽくさせてたんですね!!(笑)だから赤だったのか!!(遅い)

パンフを読んで気付かされましたが、子どもたちのかぶっているマスクがハルクだったりピエロ(ジョーカー?)だったり、愛人の名前がナターシャ(ブラックウィドウ)だったりと、かなりアメコミパロディがいっぱいだったようです。

そんなところまで気が回らないよ!!

いざ出発!という時に水中銃を忘れたという息子のためにトムが家に戻ろうとするんですが、シートベルトが外れない!!仕方なくベルトを伸ばしてくぐるように脱出、するとその瞬間ベルトが「カチッ」と外れる(笑)ものすっごくベッタベタな演出なんですけど、トム役のジョゼ・ガルシアのポカーンとした顔にやられて笑ってしまいました(笑)

そういう意味で大暴走するのね!!

コンピュータ制御されている新車の「メデューサ」が、高速道路で制御不能に!時速160キロから速度が落ちなくなってしまった!!

通り掛けにドアを破壊してしまったBMWの運転手が必死に追いかけてくる、仕事中にハイウェイでパコパコしちゃう男女の警官も追ってきてスピード狂の犯罪者に間違えられそうになるし、義父のベンはガソリンスタンドで迷子の女を勝手に車に乗せてしまう・・・

なんというかもう、90分程度の映画とは思えないくらいの密度でネタが詰め込まれまくり(笑)

ブレーキが効かなくて座席もあったか機能が壊れて熱いしそんな時に、整形外科医であるトムの患者のおばさんから「ボトックス注射で顔が腫れた!!」と電話が・・・

もうとにかくカオス(笑)

原題の意味は「徹底的に」

とことん、徹底的に!という意味通り、ネタもカオスっぷりも、それから車の暴走っぷりにも徹底的にこだわっている監督は、本当に高速を封鎖して160キロで走る車の中で撮影をしたらしい・・・。

観ている間、「これ結構すごい映像なんじゃないか?」と思っていたんだけど、まさか本当に爆走する車の中で撮っているとは!!

なんというか、映像が少し映画というよりドキュメンタリーっぽいというか、画面の粗さと言い、なんとなく本当っぽい感じがしていたんですよね・・・。

それでも、並走する車に子どもたちを窓伝いに移動させるシーンとかあまりにも危険すぎて、本当にやっているとしたら恐ろしすぎ!!!

どうか、そのシーンだけでもCGを使っていて欲しい・・・。

じゃなかったら本当に、監督も出演陣もみんな頭がイカれてますよ!!(良い意味で)

まとめ

頭の中をすっからかんにして鼻水垂らしながら観て笑うのに最適の映画です!!

電子制御された機械の暴走、というのはまさに今私たちが瀕している危機の現れなのでは・・・?という深読みも出来なくもないんですがそれすらアホらしく思えるくらいのおバカ映画(笑)

ハイウェイのシーンはものすごい臨場感と、鬼気迫ったスタントが結構多いので意外にDVDではなくスクリーンで観るのがよいかもしれないですね(笑)

観終わったあと、スッキリとした謎の疲労感に包まれること間違いなし。

 

 


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第四弾でついに完結!映画『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』ネタバレ&感想

僕たちは、人間の善意について賭けをしたんだ―――。

【画像引用元:映画.com】

遂にウシジマくんの物語も完結してしまいましたね!

山田孝之の新境地というか、本当にハマり役だったなぁと思います。

原作が今、最終章に突入しているっぽいので、ぜひ完結したら矛盾のないように映画版でももう一度やってほしいなーと思っている次第です!

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】山口雅俊
【原作】真鍋昌平『闇金ウシジマくん(ビッグコミックスピリッツ)』
【主題歌】Superfly – “Good-bye”
【イメージソング】Superfly – “天上天下唯我独尊”
【声の出演([]内は役名)】

  • 山田孝之[丑嶋馨]
  • 綾野剛[戌亥]
  • 永山絢斗[竹本優希]
  • 真飛聖[今井万里子]
  • 間宮祥太朗[鰐戸三蔵]
  • YOUNG DAIS[鰐戸二郎]
  • 最上もが[モネ]
  • 真野恵里菜[樫原あむ(新人ちゃん)]
  • 太賀[甲本]
  • 狩野見恭兵[丑嶋馨(14歳)]
  • 湊莉久[“レッド・ペガサス”の初美さん]
  • 天使もえ[財布を落とす女(あやめ)]
  • マキタスポーツ[村井]
  • 玉城ティナ[犀原茜(14歳)]
  • 六角精児[五万円借りに来る男]
  • モロ師岡[榊原]
  • 安藤政信[鰐戸一]
  • 八嶋智人[都陰亮介]
  • 高橋メアリージュン[犀原茜]
  • 崎本大海[高田]
  • やべきょうすけ[柄崎]

【公開日(日本)】2016年10月22日
【上映時間】130分
【映倫区分】PG12
【配給】S・D・P
【前作】豪華キャストで贈る第三弾!【闇金ウシジマくんPart3】ネタバレ&感想
【IMDB】6.3/10.0  (およそ30人の評価)

【あらすじ】

ある日、ウシジマの中学時代の同級生・竹本優希がカウカウファイナンスに現れ、生活のための金を貸してほしいと言うが、ウシジマはその頼みを断る。金を借りられずに事務所を去った竹本は、住み込みで労働ができるという「純愛の家」に入居することになるが、「純愛の家」の実態は、入居者に過酷な労働を強いる貧困ビジネスだった。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.7/5.0

今回のお話は、原作漫画の「ヤミ金くん」が土台になっています。

ちょっと今回はツッコミどころが多かったかなぁ。

漫画の良さを潰す実写化問題

竹本という、ウシジマくんの旧知の友。彼はまるで聖人君子のように他人に善意を与えることで自らを滅ぼしていくというキャラクター。

もはや意地になっているのでは。

と思うほどに意固地に、他人のことばかりを優先して自分の人生は崩壊してもおかまいなし。

彼はウシジマくんとは対極の存在として描かれているんだと思いますが、あまりにも自己犠牲が過ぎて「いや現実にこんな人間いる??」と思ってしまうんですよね。そこが漫画だからこそ許されていたキャラクター、ということだったのかなと。

”人間の善意”についての賭けというテーマは非常に面白いので、出来れば漫画らしいキャラクターをもう少し現実に落とし込んで”竹本”というキャラに深みというか現実味を与えてほしかったですね。

(毎回ウシジマくんの話に現実味なんかないじゃないかというツッコミはさておき)

中学校時代のウシジマくんも良い味出してたんですが、少し活舌が気になってしまったかなぁ・・・。邦画はたまに何言ってるか聞き取りずらい時があるのが難点ですね。

みんながみんな近所に暮らしすぎだろ問題

映画を観ているとたまにあるんですが、

「こいつとこいつが友達だった、過去に因縁があった、同級生だった恋人だった」などなど・・・出てくるわ出てくるわ芋づる式に知り合いが!!!

どんだけ狭い町に住んでるんですかね?

と思ってしまって、そこも現実感がないところ。

主要キャラがほとんど全員幼馴染、みたいなのはもうちょっとなんとか変更してもらいたかったところ。

良かった点

なんだかんだ観ていて楽しい、という点と、

ウシジマくんが竹本について考えるシーン。

かなり長めに尺を取っていて、あまり感情表現をしないウシジマくんの後悔や行き場のない悲しみの気持ちを感じ取ることが出来ます。

ラストで甲本が財布を拾うシーンも泣ける!あれが、誰も見ていない場所で行われた善行だという演出も憎いですね。

竹本は踏んだり蹴ったりで何も良いことがなかったようにも見えますが、実は密かに報われていて・・・本当はウシジマくんの方が賭けに負けていた。そう思うとラストのウシジマくんの長めのシーンも切なさが増します。

ウシジマくんは決して良い人ではない(というか犯罪者)んですが、ダークヒーロー的なカッコよさがあって、そこにちょっとだけ憧れてしまうんですよね。

(エンドロール後に、これこれは犯罪です決して真似をしないように!と注意書きが出るのが面白い(笑))

彼がどうしてああいう仕事をするようになったのかという背景部分は原作でもまだ描かれていないので、そこも今後観れればいいなぁ。

そして、そのシーンもぜひ山田孝之に演じてほしいものです。

 

 


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日本のアニメ―ション技法を満喫しよう!ジブリ映画『かぐや姫の物語』ネタバレ&感想

姫の犯した罪と罰

画像引用元:映画.com

当時、御門のアゴ祭りがネット上で開催されていたり、非常に盛り上がっていましたよね(笑)

肝心の映画としての評判はどうかと言うと、私の周りや目につくところではとにかく批判しか聞かなかったのである程度覚悟を持って観ました(それでもDVDですが)。

【映画情報】

【制作国】日本
【監督/原案】高畑勲
【原作】竹取物語
【脚本】高畑勲、坂口理子
【製作】氏家齊一郎
【製作名代】大久保好男
【企画】鈴木敏夫
【プロデューサー】西村義明
【人形造形・作画設計】田辺修
【美術】男鹿和雄
【作画監督】小西賢一
【音楽】久石譲
【主題歌】二階堂和美「いのちの記憶」
【声の出演([]内は役名)】

  • 朝倉あき[かぐや姫]
  • 高良健吾[捨丸]
  • 地井武男・三宅裕司(特別出演)[翁]
  • 宮本信子[媼]
  • 高畑淳子[相模]
  • 田畑知子[女童]
  • 立川志の輔[斎部秋田]
  • 上川隆也[石作皇子]
  • 伊集院光[阿部右大臣]
  • 宇崎竜童[大伴大納言]
  • 古城環[石上中納言]
  • 中村七之助[御門]
  • 橋爪功[車持皇子]
  • 朝丘雪路[北の方]
  • 仲代達矢[炭焼きの老人]

【公開日(日本)】2013年11月23日
【上映時間】137分
【映倫区分】G
【配給】東宝
【IMDB】8.1/10.0  (およそ24,000人の評価)

【あらすじ】

今は昔、竹取の翁が見つけた光り輝く竹の中からかわいらしい女の子が現れ、翁は媼と共に大切に育てることに。女の子は瞬く間に美しい娘に成長しかぐや姫と名付けられ、うわさを聞き付けた男たちが求婚してくるようになる。彼らに無理難題を突き付け次々と振ったかぐや姫は、やがて月を見ては物思いにふけるようになり……。【引用元:シネマトゥデイ

【感想】

☆3.7/5.0

これがまぁ予想に反して面白かった!
3、4回は泣いてしまいました!

内容がまんま竹取物語。この話を知ってる人からしたら新しい要素はあまりないし退屈に思うのも理解出来るんだけど自分はそんなに問題なかった!(キャラメイクもなかなか面白い)

むしろ原作の、うろ覚えの所や謎に思ってたところを上手く補完してくれてると思います。

泣いたシーンまとめ

まず最初の泣いたシーン。

かぐや姫が宴の夜、家を飛び出し山へ向かって爆走する!!(CMでもやってたシーン)
正直、あの水彩画風の技術が評価が高いと聞いて「ぇぇ?うそやん」と舐めてかかっていた私はこのシーンで反省しキリリッと正座した!疾走感、色合い、雑さが味になる筆使いに感動と鳥肌で涙が止まらなかった。

そして次に泣いたシーン。

捨丸との再会(街中)。声をかけたくてももうかけられない。見つめ合った数秒間で色々な想いが溢れたと思うんですよ!見てて辛くなるシーンでしたね~。

最後は大っ好きなラストシーン!

切ない場面に不釣り合いな、とっても平和で明るい音楽が天人たちの非情さ(本人たちにとっては当然のことで、酷いことをしている自覚などはない感じ)が引き立ちます。あのシーンが素敵すぎて観終わったあとラストだけを2時間ループさせました笑。サントラ欲しい!

音楽を貼っておきます。

(夢オチに見せかけて一度死んだであろうかぐやを生き返らせたりしてるし)物語を裏で操るような天人たちをひどい!怖い!という見方も出来るんだけど、それはあくまで地球人の感覚なんでしょうね。ネットで「天人たちは魔法少女まどかマギカで言うところのキュウベェだ」って意見を見てすごく納得しました。(わからない方すみません汗)
逆にその怖いって感覚があれば立派に地球で生きてる証拠だな、と思ったり。思いながら泣いたり。

それからあのラストには、今まで何があっても穏やかだったお婆さんが初めて声を荒げる(叫ぶ)シーンがあって、そこも泣けるポイントです。

今までおじいさんの一歩後ろで夫を立てていたから本当にかぐや姫のしたい生き方をさせられなかったことは自覚してたでしょうね。かぐや姫の幸せを願いつつも苦しめてしまったことはある意味で自業自得のように両親の身に返ってきたわけだけども…それでも愛している!という気持ちだけが伝わってきて切なすぎました。
もっと早くから夫婦で向き合えたらあんな結果にならなかっただろうし、防げたと思うんです。

これって現実の子育ても同じでしょうかね。理想を追いすぎて子供を見失うってところが。だから罪と罰というのはかぐや姫に対してでもあり、おじいさんお婆さんに対してでもあったワケで…必然的なラストなのだと思います。
そして決して悲しいだけじゃない。かぐやが地球を愛した気持ちが最後の最後に表現されてるし、あれはあれでハッピーエンドとも取れる(気がする)んです。

まとめ

総合的に見るとエンターテイメントとして観る作品ではないけども、人によっては相当好きになれる良作だと思います。

ただ、最後の最後まで捨丸に期待していた私は相当ハリウッドに毒されてる感はありました。(笑)
反省。

それから、問題の顎については散々ネットで触れられている(いじられている)のであえて割愛していますが、ちょっとアレは悪意あるというかなんというか(笑)

やりすぎですよね!

 

 


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ケビン・コスナー×ガル・ガドット主演!映画『クリミナル 二人の記憶を持つ男』ネタバレ&感想

世界を救うタイムリミットは記憶が消えるまでの48時間。

【画像引用元:映画.com】

映画をレンタルする時は5本で千円のセット借りをするのがビデオ時代からの我が家のお決まり。最新作は3泊4日になってしまうので、準新作に落ちたものを5点、選んでいます。

めぼしい映画があまり目に付かず「あーあと一本で五本なのになー」という時に見つけたのが今作。

非常に地雷臭の漂う今作ですが、地味に俳優が豪華!!

ケヴィン・コスナーや、トミー・リー・ジョーンズゲイリー・オールドマンまで!

おそらく『ワンダーウーマン』ガル・ガドットの人気の波に乗って上陸したんでしょう。(私のお目当てはトミー・リー・ジョーンズ)

【映画情報】

【原題】Criminal
【制作国】イギリス、アメリカ
【監督】アリエル・ブロメン
【脚本】ダグラス・クック、デビッド・ワイズバーグ
【製作】マット・オトゥール、マーク・ギル、クリスタ・キャンベル、J・C・スピンク、ジェイク・ワイナー
【製作総指揮】ボアズ・デビッドソン、ジョン・トンプソン、クリスティーン・オタール、アビ・ラーナー、トレバー・ショート、ラティ・グロブマン、ダグラス・アーバンスキー、ジェイソン・ブルーム、ケビン・キング・テンプルトン
【共同製作総指揮】サミュエル・ハディダ、ビクター・ハディダ
【共同製作】ポール・リッチー
【撮影】デイナ・ゴンザレス
【美術】ジョン・ヘンソン
【衣装】ジル・テイラー
【編集】ダニー・ラフィク
【音楽】ブライアン・タイラー、キース・パワー
【声の出演([]内は役名)】

  • ケヴィン・コスナー[ジェリコ・スチュワート]
  • ゲイリー・オールドマン[クウェイカー・ウェルズ]
  • トミー・リー・ジョーンズ[フランクス医師]
  • ガル・ガドット[ジル・ポープ]
  • ライアン・レイノルズ[ビル・ポープ]
  • アリス・イブ[マルタ・リンチ]
  • マイケル・ピット[ヤン・ストローク/ダッチマン]
  • アマウリー・ノラスコ[エステバン・ルイザ]
  • ジョルディ・モリャ[ハビエル・ハイムダール]
  • アンチュ・トラウェ[エルサ]

【公開日(日本)】2017年2月25日
【上映時間】113分
【配給】KADOKAWA
【IMDB】6.3/10.0  (およそ43,000人の評価)

【あらすじ】

米軍の核ミサイルをも遠隔操作可能なプログラムを開発した謎のハッカー「ダッチマン」の居場所を知る唯一の人物で、CIAのエージェントのビリーが任務中に死亡した。「ダッチマン」の脅威から世界の危機を救う最後の手段として、ビリーの記憶を他人の脳内への移植する手術が検討され、その移植相手として死刑囚ジェリコ・スチュアートが選ばれた。ジェリコは凶悪犯である自分自身と、脳内に移植されたCIAエージェントのビリーというまったく逆の2つの人格に引き裂かれながら、テロリストとの壮絶な闘いに巻き込まれていく。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.3/5.0

思った通りだったんです!!(笑)

何が思った通りだったかと言うと、「これは面白くないかもしれない」という不安が的中したということですね・・・。

特筆すること浮かびません

俳優陣は豪華すぎるくらい豪華なのに(上で言った以外にライアン・レイノルズも出ているし)、脚本が・・・なんというか。ありきたりと言うか。陳腐というか。

CIAエージェントの記憶を埋め込まれた囚人が、そのエージェントの自宅に行って奥さんと子どもに会う。そしてエージェントの記憶を語り出して、「俺だよ、お前の夫だよ」みたいな展開はありがちすぎますよね・・・。

別人なんだけど、夫の記憶を持っているこの人は何なの・・・!?という奥さんの葛藤も特になく、彼はそのまま子どもとの信頼関係を築いていきます。

そこまで来たらもう、囚人の方の気持ち的にも「この子は俺の子だ」と思うようになって絆を深めていく流れもお約束じゃないですか!

まとめ

素材は良いのに上手く調理できなかった作品。そんな感じがします。

こんな言い方をするとアレですが、お約束の流れの感じとかがどうも、セガール映画を観ているかのようで・・・。

個人的にはもう少し、トミー・リー・ジョーンズの活躍が観たかったなぁ。

あ、ガル・ガドットは相変わらず美しくてグッド!でしたよ(*´∀`*)

 

 


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干物女がボクシングに目覚める!映画『百円の恋』ネタバレ&感想

―――どうせ、百円の価値しかないんで

安藤サクラ大好きなんですよねー!!

といっても、『贖罪(ドラマ)』『愛のむきだし』くらいしか観たことないんですが・・・。良い女優さんですよね。味があって。

今作はずっとずっと観たかったんですが、なかなか手を付けられず。この作品が影響を受けたというスコセッシ監督・ロバートデニーロ主演の『レイジング・ブル』もばっちり予習したんですが・・・段々その記憶もなくなってきてしまいました(笑)

それにしても新井さんは最近本当に良く見かけるというか、どこにでもいるなぁ(笑)嫌いじゃないんですけどね!

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】武正晴
【脚本】足立紳
【エグゼクティブプロデューサー】加藤和夫
【プロデューサー】佐藤現、平体雄二、狩野善則
【製作】間宮登良松
【音楽プロデューサー】津島玄一
【音楽】海田庄吾
【主題歌】クリープハイプ – 百八円の恋
【編集】洲崎千恵子
【出演([]内は役名)】

  • 安藤サクラ[斎藤一子]
  • 新井浩文[狩野祐二]
  • 稲川実代子[斎藤佳子]
  • 早織[斎藤二三子]
  • 宇野祥平[岡野淳]
  • 坂田聡[野間明]]
  • 沖田裕樹[佐田和弘]
  • 吉村界人[西村]
  • 松浦慎一郎[小林]
  • 伊藤洋三郎[斎藤孝夫]
  • 重松収[ジムの会長]
  • 根岸季衣[池内敏子]

【公開日(日本)】2014年12月20日
【上映時間】113分
【映倫区分】R15+
【配給】SPOTTED PRODUCTIONS
【IMDB】7.3/10.0  (およそ1,000人の評価)

【あらすじ】

実家でひきこもり生活を送る32歳の一子は、離婚して出戻ってきた妹とケンカしてしまい、やけになって一人暮らしを始める。100円ショップで深夜勤務の職にありついた一子は、その帰り道に通るボクシングジムで寡黙に練習を続ける中年ボクサーの狩野と出会い、恋をする。しかし幸せも長くは続かず、そんな日々の中で一子は自らもボクシングを始める。【引用元:映画.com

【感想】

☆4.0/5.0

いやもう最高ですよね!!

ちなみに予習した『レイジング・ブル』は観ても観なくても楽しめる作品だと思いました。でも。監督の狙いというか趣味が分かる気がして、観ておくのも一興かと。

安藤サクラの駄目女っぷり

32歳にして独身、実家暮らし、仕事もしていない。そんな女性が主人公なんです。

序盤のだるだるにたるんだ腹を掻く仕草とか、小学生の甥っ子をテレビゲームでぼこぼこにするところとか、ぼっさぼさの頭のまま降りて来て店の商品をつまみ食いして文句つけるとか、他人の乗ってた自転車を何も言わずに借りてそのままコンビニに行くとか、本当に酷い(笑)

酒は飲むは煙草は吸うわ、男っ気もないしで「生きていく気力は本当に最低限しかありませんよ」って感じのキャラクターが凄い。

そして何が凄いってそのダルダルした主人公の後半の覚醒っぷりですよ。

「安藤サクラ、かっこいい・・・!」この一言に尽きる!

序盤のダルダルが非常に効いて来るんです。

主人公の一子は、新井浩文扮する狩野に惚れたというよりは、ボクシングそのものの魅力に惚れたと言っても間違いではない。

そして我々観客も、一子を通してボクシングに惚れる。そんな作品なんです。

エンディングも最高

クリープハイトの「痛い痛い、居たい居たい」と連呼する曲もボロボロになった一子に合っていて最高でしたね。

そしてラストの新井浩文の憎い事、憎い事!

一子がボクシングの試合の入場曲に、勤めていた百均ローソン(のような百円均一の店)のCMソングを選んだ時に、「どうしてこの曲なんだ?」と聞かれ「どうせ百円の価値しかない女なんで」と答えるんです。涙腺崩壊しました。

一子の今までの人生を振り返ってみると確かに、百均で買われたような事ばかり起きていたし、男性にもそれくらい軽く扱われていた。

そんな自分をあえて表現する曲として選ぶ皮肉さ。でもそこが、ボクシングを通じて別の自分へと変わるために必要な儀式であったようにも思えて。ものすごく感動したんです。

その結果、彼女は変われた。その変化は対人にも表れています。

その証拠に、ラストで泣きじゃくる一子に対し、狩野は安易に抱き締めたりしない。

思い出してください、彼が一子のアパートに来てすぐ、風邪を引いた一子が泣いていると狩野はすぐに抱き締めましたよね。そして男女の関係になった。あの安易さがなくなっている!ただ性的対称としての女というだけではない、仲間意識というか、尊敬の念のようなものが、狩野の中で芽生えたのかもしれません。

あのラストで間違いなく一子は「百円の価値」ではなくなったんだと確信したんです。

まとめ

決して、後味爽やか!なボクシング映画とは違います。とても陰気な雰囲気が終始漂っているというか。

結局のところ最後は負けてしまっているわけだし、エンタメとしては観れないと思います。

ボクシング好きな人から見たら、安藤サクラの戦いっぷり、練習っぷりはどう映るんだろうー!プロ顔負けなほど強くならないというところも、リアリティがあって良かったと思います。

ちょうど私も一子と同じ世代なので、あれだけ熱く何かに打ち込んでみたいなぁと思いました。まる。

 

 


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吉高由里子が美しき殺人鬼に。映画『ユリゴコロ』ネタバレ&感想

私のように平気で人を殺す人間は、脳の仕組みがどこか普通と違うのでしょうか。

この、とてもインパクトのある書き出しから始まる美しき殺人鬼の告白文。

そしてその殺人鬼を吉高由里子が、ノートを発見し読み解く男を松坂桃李が!さらに不眠に悩むメッシー君を松山ケンイチが!という魅力的なキャスティング。うーん観るしかない、と思ってしまいますね。

吉高由里子の主演映画は『蛇にピアス』しか観たことないんですが、この一本だけでも「結構いい演技をする女優さんだ」という印象があったので、今作も自然に「観たい」と思いました。今作も、蛇にピアスも、仄暗い欲求に憑りつかれた女性の役で、なんとなく当時の演技がここにも活きているのかな、と思いました。

鑑賞後に原作も読みまして、映画版との違いを書いた以下の記事もぜひ一緒にどうぞ!

沼田まほかる著・小説『ユリゴコロ』映画版の違いと感想(ネタバレ)

パンフレットはこんな感じ。

26Pで税抜き667円。独特な表紙ですね~映画を観終わってから見ると、あれの写真かなこれの写真かなと色々想いが巡りますね。

【映画情報】

【制作国】日本
【監督/脚本】熊澤尚人
【原作】沼田まほかる「ユリゴコロ」
【製作総指揮】佐藤直樹
【製作】永山雅也、村松秀信、三宅容介、木下直哉、大柳英樹、片岡尚、戸塚源久、細字慶一、大沼渉
【エグゼクティブプロデューサー】千葉善紀、柳迫成彦、大熊一成
【プロデューサー】石田雄治
【音楽】安川午朗
【撮影】今村圭佑
【美術】高橋泰代
【衣装】宮本まさ江
【出演([]内は役名)】

  • 吉高由里子[美紗子]
  • 松坂桃李[亮介]
  • 松山ケンイチ[洋介]
  • 佐津川愛美[みつ子]
  • 清野菜名[千絵]
  • 清原果耶[美紗子(中学生)]
  • 平尾菜々花[美紗子(小学生)]
  • 貴山侑哉[亮介の父]
  • 木村多江[細谷]

【公開日(日本)】2017年9月23日
【上映時間】128分
【映倫区分】PG12
【配給】東映、日活
【IMDB】—/10.0  (およそ0人の評価)

【あらすじ】

亮介は余命わずかな父の書斎で1冊のノートを見つける。「ユリゴコロ」と書かれたそのノートには、ある殺人者の記憶が綴られていた。その内容が事実か創作か、そして自分の家族とどんな関係があるのか、亮介は様々な疑念を抱きながらも強烈にそのノートに惹きつけられていく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレ注意)】

☆2.6/5.0

とてつもなく惜しい作品なんです。

なぜ惜しく感じるのか

  • 現代(亮介)パートの取ってつけた感。
  • ノートを読み終わってからの展開。
  • 全体的な伏線の弱さ!

この三つですかね。

全て、脚本と演出が台無しにしているのかと思いましたが、原作の方もノートを読み終わる辺りから失速していっていたので、そこはもうどうしようもなかったのかなぁと。

ノートの内容、特に松山ケンイチと出会って子どもが生まれるくらいのところまでの内容が素晴らしいんです。だけどどうしても、予想通りの展開が多すぎて。

例えば「この後みつ子の腕を切って殺してやるんだろう」とか、「この男、あの時の鉄蓋の男では?」とか、「おっ、妊娠か?」「母親が殺人鬼ってオチ?」「この女が美紗子だろう」などなど、安易に想像出来てしまうことが多すぎる・・・ミステリー仕立てにしては安直で、驚きがあまり少なく、てぬるい!と感じてしまいましたね。

現代パートはどうしてあんなに蛇足感が強いんだろう。

失踪した婚約者にはヤクザの旦那がいて体を無理やり売らされていたとか、ベタにも程がある設定だし。しかも突然やってきた婚約者の元同僚の女が、居場所まで突き止めてくれるなんて都合が良すぎませんか!

いやいやそんなの自分の婚約者なんだから、自分で調べたり探したりしようよって思うんだけど、それよりも何よりも亮介くんはノートの中身に夢中で「自分は殺人鬼の息子なのか?」って、うぅーん。そのくせ見つかったら見つかったで「俺が旦那を殺したくなるのは殺人鬼の血が入ってるから・・・?」って悩むのもなんだか軽い!

大切な人が散々な目に合わせられてれば血縁なんて関係なしに殺意が湧くことなんてあると思いますよ。うん。

そんなこんなで現代パート(主に映画で改変された箇所)がものすごくご都合主義で軽くなっちゃってるもんですから、松坂桃李くんの狂っていくような演技がオーバーでオーバーでまるでコントのよう・・・冷めた目で見てしまいます。

良かったと思ったところ

吉高由里子の演技と、モノローグ、それからノートの中身の過去パートはどこも素晴らしかった。映像も記憶に残る鮮やかさと美しさ、独特のセンスがあったように感じましたし。

だからこそ他の部分が惜しく感じるんですよね。

うまく料理仕切れていない感というか。

実はこの話はミステリーというよりも「愛の話」であって、一人の女性が生き辛さから解放されていくまでの変化を描いている話。だから驚きも謎解きもなくていいはずなんですが、どうしても原作から外した謎解きの部分が剥がしきれていなくて中途半端に残ってしまった感じがします。

まとめ

ぜひ原作も合わせて楽しんでもらいたい!

何度も言いますがノートの中身がとても面白く、切ないです。

とても感情移入は出来ない殺人鬼美紗子の感じたこと考えたことが映画よりもっと深く知れるはず。

正直、観終わったあとで仲間に色々と文句を言ってしまった今作ですが、意外にも記憶に凄く残るというか、本当につまらないと思っていたらきっと原作なんか買う気にもならないでしょうし、それだけのものがあったのかなぁと。

だからトータルすると「すごく惜しい作品」なんでしょうね。

 

 

この原作者の映画は今月の28日にも「彼女がその名を知らない鳥たち」が公開されます。阿部サダヲと宮崎あおい主演で、またも松坂桃李くんが出ています。

そちらも楽しみ。

 

 


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沼田まほかる著・小説『ユリゴコロ』映画版の違いと感想(ネタバレ)

こんばんは!ちびぞうです(*´∀`*)

2017年10月現在、劇場にて上映中の吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチ主演、熊澤尚人監督の映画『ユリゴコロ』を観て来まして、原作にも非常に興味が湧いたので買って読んでみました!

感想も交えつつ、映画版との違いなど書いていきたいと思います。

※原作と映画両方のネタバレにも触れて紹介しますので、どちらも未見の方はご注意を!

原作と映画の相違点

まず小説の裏表紙より引用しましたあらすじを載せておきます。

ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された四冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいった何があったのか――。

映画版は少し曖昧な点もありますが、記憶を頼りに表にしてみました。

原作版 映画版
主人公・亮介の仕事 会員制の、犬の運動場付きの喫茶店「シャギーヘッド」を経営 ハイカーの集まる喫茶店(店名は同じ)を経営
亮介の父 末期のすい臓がん 病名は明かされないが恐らくがん
亮介の母方の祖母 ケアハウスで暮らし、もう身内の顔もハッキリ見分けることができない 登場しない
亮介の母① 亮介が四歳になる前の入院時期までにいたと思われる母親 登場しない
亮介の母② 亮介の入院後に入れ替わった?と思われる母親。最近、不審な交通事故で亡くなった。死の間際怯えていたようにも見えた 登場しない
亮介の弟、洋平 一浪、留年もしている大学生 登場しない
亮介の恋人、千絵 亮介に200万を借りて突然失踪した。実は結婚しており、旦那であるDV男に両親の弱みを握られており、そこに戻って薬漬けにされる。体を売るような仕事もさせられていた様子 亮介と婚約した途端、失踪。実は結婚しており、ヤクザ者だった旦那に両親の弱みを握られ、彼の元へ戻って監禁される。体を~は左に同じ。
細谷さん 亮介の喫茶店で働く中年女性。離婚歴有り。千絵のことを娘のように可愛がり、失踪した千絵の居場所を突き止めてくれ、彼女をそこから連れ戻してくれる 千絵の昔の同僚と名乗る中年女性。偶然ホテルで再会した彼女に亮介への伝言を頼まれ「シャギーヘッド」へと訪れる。原作と同じく、千絵が監禁されている場所を突き止めてくれる
塩見 千絵の旦那。ギャンブルで財産を失いヤクザに追われ、千絵の”人には見せられない写真とネガ”をネタに金を要求してくる。亮介が殺そうとする直前で受け渡し先であったドライブウェイの先の展望台で何者かに殺害される。死体はなく、血の飛び散った車を亮介が処分する 千絵の旦那。ヤクザ者で、亮介が殺そうとする直前でヤクザの事務所のような場所で仲間と共に何者かに殺害される。その現場には、オモナミ(草むらなどに入ると服にくっつくトゲトゲの小さな実のような植物)が落ちていた
告白文「ユリゴコロ」 父の書斎の段ボール箱の中に、古ぼけた女物の鞄を見つける。”美紗子”と書かれた和紙の包みが入っており、中には一束の女の髪。その箱の一番奥に、全部で四冊のノートを見つける 父の書斎の段ボール箱の一番上に、袋に入ったノート一冊を見つける
告白文「ユリゴコロ」に登場する私(美紗子) 本名、美紗子。幼少期から殺人(人の死)を「ユリゴコロ(拠り所)」としてきた殺人者。一人の男性との出会いを通じて、徐々に変化していく 左に同じ
告白文「ユリゴコロ」の内容 前半はみつ子の思い出を綴るために書かれたもので、後半は「アナタ」への告白文となっている 全編通して「アナタ」への告白文となっている
ユリゴコロに登場する植物 ヌスビトハギの小さな種 オモナミの実
ミチルちゃん  美紗子の捕まえたカエルを見せて貰う時、光に驚いて飛び出したカエルにびっくりして池に落ちた。靴下に足が引っかかって起き上がれず、溺死 美紗子が彼女の帽子を「あげる」と差し出し、その中に入っていたカエルが飛び出して池に落ちた。死因は同じ
美紗子の両親 告白文の序盤に母親と、父親もチラッと登場。

亮介の父と結婚後、父と本当の家族のように交流を持っていた。美紗子が追い詰められ、自ら命を絶とうとした晩も両親の家からの失踪で、川から彼女を救い出した時も彼らは一緒に捜索した

告白文の序盤に母親のみ登場
ノートの発見者 妹の英美子が、美紗子が死のうと失踪した晩に発見 亮介の父が美紗子が死のうと失踪した晩に発見
美紗子の妹・英美子 失踪したとされる妹で、戸籍から外されている。しかし実際は、美紗子を家族で亡き者にした後、姉として生きることを決意。亮介の母②になった 登場しない
美紗子の職場 建材会社の事務員。そこの上司と退社後に再会、体を買われようとしたところを殺害。後々、亮介の父と幸せに暮らしていたが当時の出入り業者に見つかり(恐らくこの人も殺害)、警察に疑わる事に 料理の専門学校に通っていたため、料理屋のキッチンで働いていた。退社後に上司と再会、体を買われようとした時に殺害。直前に上司が「あの女を買う」と出入り業者の男に電話していたため、その人にも疑われ、警察が家に来ることに
 美紗子の行く末 「アナタ」に嘘をついた苦しみから死のうとするが、亮介の父と自分の家族に助けられる。ノートが家族全員に読まれ、「罪を償わせる」という目的で、実の両親に紐で縛られ目隠しをされてダムの底に沈められる。しかし実際はそうする前に父親がこっそり美紗子を助けており、別人として生きろと逃がしてやっていた。

十年以上経ってから美紗子は亮介の父に会いに行き、年に一度だけ会う関係を続けていた。そして亮介が開店させた喫茶店で「細谷」として働くように。

最後は死の淵に立つ亮介の父を連れて二人で旅行に出る

原作と同じように死のうとするが、良助の父に助けられる。ノートを読んだ父は「生かしておくわけにはいかない」と美紗子の手を紐で縛り重りを付けてダムに沈めようとする。しかしギリギリで止め、別人として生きろそして二度と自分たちの前に現れるなと言って逃がしてやる。

千絵の働くレストラン?で彼女と交流を持つようになった美紗子は、そこを退職した後偶然再会した千絵に伝言を頼まれ、偶然にも亮介の経営する「シャギーヘッド」へと現れる。

母子として対峙し、訣別した二人だが、美紗子は亮介の父へと会いに行く

ミステリーとしての面白さ

表を見て貰えばわかる通り、原作には映画版に登場しない亮介の母親や弟、美紗子の両親などが沢山出てきます!

そして、亮介の「小さかった頃に母親が別人になった気がする」という記憶。これと合わせて父の持つノートを読むことで、

「このノートは父が書いた小説か?それとも母の自伝なのか?だとしたら自分の母親は殺人鬼なのか?もし、入れ替わりが行われたとしたらどちらの母親が本当の母親なのだろうか」

という謎が次から次へと湧いてきて、続きが気になって目が離せない!となります。

それから、泣き虫で情に厚く、兄・亮介の言い出した突拍子もないノートの話にふざけながらも耳を傾けてくれる弟・洋平との兄弟関係も素敵ですし、兄の推理の手伝いをサクサクッとしてくれ、真実が明かされたあとも飄々としていてとても魅力的なキャラクターです。

この前半の謎解き要素もとても面白かった。

単純に「ユリゴコロ」が面白い!

これは映画版でも思ったことですが、ノートの内容がとにかく面白い!読み始めたら止まらない!

父親の家にあまり出入りできず、隠れて読んでいるという設定上、亮介の都合によって読者もノートの続きが読めない「おあずけ状態」にされてしまいます。それがもう、もどかしい。話の中での現実に戻ってくると、ハッとして、そこまで息も止まる勢いで読んでいた自分に気付いて深く息を吐く・・・という事が何度もありました。

それくらい、美紗子の綴る「ユリゴコロ」という告白文が面白い。

前半の、みつ子という友人を殺すまでの話を綴った時の彼女と、後半の、「アナタ」に真実を打ち明けようと書いている、とある男との出会いによって変化していく彼女の違い。本当の心のユリゴコロ(拠り所)は愛であり、それを手に入れた女が束の間の幸福を手に入れていく姿がとても切ないんです。

実は純粋なラブストーリーである

・・・ということに、読み終わると気付くんですが、ここは少し個人的に惜しかったですねー。

前半にあったミステリーっぽさは最後には実を結ばない感じがしてしまうんですよね。美紗子が結局「アナタ」の元へと戻ってしまうところもどうかなと思ってしまいますし。

謎解きの最後にある「そうだったのか!」という驚きはあまり用意されておらず、周囲にいる人たちのドラマも結局は美紗子と父の二人の愛に巻き込まれただけという感じがしなくも、ない。

特に亮介の、「殺人者の血が流れている」という苦悩も安直で、千絵の身の上話や起きる事件も「用意されたエピソード」という感じがとても強かったですね。あまりにも「運命」というものを強調しすぎた結果かなぁ。

あのノートを読み解くのが息子であるという事はそこまで重要でなかったかもしれない。ノートの内容自体がとても面白かったので、それが活かせるシチュエーションなら何でもよかったのかなと思ってしまいますねー。

まとめ

元々、少し映画の方に不満を感じていて、「きっと原作は面白いに違いない!確かめてみよう!」と読み始めたんですが

やっぱり原作は面白いです!

ただ、両方とも、ノートを読み終えた辺りから失速していったイメージがどうしてもありますね。残念。

美紗子と「アナタ」の恋の切なさは断然、原作の方が上ですし、息子とその恋人の色々も、母子の愛についても原作の方が自然な感じになっています。なので、映画が面白かった!と思う人はぜひとも原作の方も読んでもらいたいなと。(散々ネタバレしてしまいましたが!)

ラストがかなり違うので、エンディングに関してはどちらにも良さがあるかとは思いますが(もうこれは個人の好みの問題かな・・・)私としてはもっと切なく美紗子にとっての救いがないまま終わってしまっても良かったかなと。

映画の方の感想も書く予定なので、そちらも合わせて読んで頂ければ幸いです!

真の信仰とは?映画『沈黙 ‐サイレンス‐』感想&ネタバレ

主はなぜこんなみじめな者まで愛せるのか?

画像引用元:映画.com

『ソーシャル・ネットワーク』、『アメイジング・スパイダーマン』、『ハクソーリッジ』なんかで活躍中のアンドリュー・ガーフィールド主演作!

スコセッシ監督の作品は難しくてとっつきにくい・・・という印象のある監督さん。今作は、日本でのキリシタン弾圧を書いた日本人作家の『沈黙』という作品が原作になっています。(読んではいませんが!)

私自身は特に信仰心などはないんですが、幼稚園と高校をカトリック系のところで過ごしたため、なんとなくキリスト教をテーマにした作品は身近に感じてしまうんですよね。

外国人の監督さんが日本で起きた宗教弾圧をテーマに、沢山の日本人俳優さんも起用されて、どんな作品になるんだろう?と興味津々で鑑賞しました。

【映画情報】

【原題】Silence
【制作国】アメリカ
【監督】マーティン・スコセッシ
【原作】遠藤周作『沈黙』
【脚本】ジェイ・コックス、マーティン・スコセッシ
【製作】マーティン・スコセッシ、エマ・ティリンガー・コスコフ、ランドール・エメット、バーバラ・デ・フィーナ、ガストン・パブロビッチ、アーウィン・ウィンクラー
【製作総指揮】デイル・A・ブラウン、マシュー・J・マレク、マニュ・ガルギ、ダン・カオ、ニールス・ジュール、チャド・A・ベルディ、ジャンニ・ヌナリ、レン・ブラバトニック、アビブ・ギラディ、ローレンス・ベンダー、スチュアート・フォード
【撮影】ロゴリゴ・プリエト
【美術】ダンテ・フェレッティ
【衣装】ダンテ・フェレッティ
【編集】セルマ・スクーンメイカー
【音楽】キム・アレン・クルーゲ、キャスリン・クルーゲ
【出演([]内は役名)】

  • アンドリュー・ガーフィールド[セバスチャン・ロドリゴ]
  • アダム・ドライバー[フランシス・ガルペ]
  • 浅野忠信[通辞]
  • キアラン・ハインズ[ヴァリニャーノ]
  • リーアム・ニーソン[クリストバン・フェレイラ]
  • 窪塚洋介[キチジロー]
  • イッセー尾形[井上筑後守]
  • 塚本晋也[モキチ]
  • 小松菜奈[モニカ]
  • 加瀬亮[ジュアン]
  • 笈田ヨシ[イチゾウ]

【公開日(日本)】2017年1月21日
【上映時間】159分
【配給】KADOKAWA
【IMDB】7.2/10.0  (およそ62,000人の評価)

【あらすじ】

17世紀、キリスト教が禁じられた日本で棄教したとされる師の真相を確かめるため、日本を目指す若き宣教師のロドリゴとガルペ。2人は旅の途上のマカオで出会ったキチジローという日本人を案内役に、やがて長崎へとたどり着き、厳しい弾圧を受けながら自らの信仰心と向き合っていく。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.2/5.0

いやぁなかなかに考えさせられる作品でした。

当時のキリシタン弾圧が行われた日本側の事情というものを私は何も知らずに観たんですが、監督の言いたいことはなんとなく分かりました。

この作品の面白いところは、「別にどの宗教だっていいんじゃないか」という前提で「どこまで神を信じられるか」と説いているところだと思うんですよね。ただ単に、イエス万歳、キリスト教万歳!と言いたい作品ではなく、もっと大きな意味での「信仰とは」という部分に疑問を投げかけているんだと思います。

イエズス会の教えを信じ、「自分たちの師が棄教(自分の宗教を捨てること)したなんて信じられない、日本には自分たちの救いを待っている信者がたくさんいて、彼らを救わねばならない!」と長崎に渡る二人の宣教師。

しかし渡ってみれば自分たちの宗教は間違った形で日本に広がっており、自分たちがいるから殺されてしまう人々がいて、自分たちが棄教すれば救われる人々がいる。信仰を捨てることが信者を助けることになるという矛盾の中で苦しんでいても、神は何も言ってくれない。ただただ「沈黙」するのみ。その「沈黙」が何より恐ろしい、という主人公(ロドリゴ宣教師)の言葉は、なるほどなと思わさせられましたね。

他の映画でも時々、神を信じられなくなったという人が「あれだけの不幸が起きても神は救ってくれなかった。神など存在しないんだ」と言っている場面をよく見かける気がします。そういった理由で信仰を捨てる人はとても多そうだし、この映画では、そんな状況で主人公は神を信じ続けられるのか?という部分を何度も何度も試している気がしましたね。

特に、窪塚洋介扮するキチジローというキャラクターが興味深くて!

彼は、踏み絵を踏まず家族がみんな死んでいった中で自分一人だけ踏み、助かったという男なんですが、「自分は踏み絵を踏んだがずっと信仰を続けている、自分の罪に苦しんでいる。どうか許してください」と何度も何度も、告解に来る。そして何度も何度も踏み絵を踏む(笑)ロドリゴ宣教師の事も裏切るし、それでも何度も「赦してください」とやってくる。

もうね、悪魔かこいつはと思いましたね。宗教なんてこんなものだよ、と耳元でささやく悪魔のような存在。実際にロドリゴさんも「なんでこんなヤツまで神は許しちゃうの?」と言っちゃっているし(笑)

どこにでもいますけどね、「反省したんだ!今度こそギャンブルなんてやめるから金を貸してくれ!」とか言って同じ間違いを何度も繰り返す人。固い信仰心を根底から揺さぶる、良いキャラクターだったなキチジロー。人間の弱さの権化みたいな人でした。

勿論、まともな信者の人達も沢山いましたけどね!

塚本晋也さん演じるモキチなんて、鬼気迫っていて本当に素晴らしい演技でした。

まとめ

とても重くて苦しい映画でした。現代では考えられないほど理不尽な理由で沢山の人が処刑されていく場面が、これでもかと描かれています。とても観ていて辛いです。

だけど、宣教師ロドリゴと一緒に苦しみぬいた先に出会うフェレイラ神父の言葉、彼の生き様は「信仰を持ったまま人を自由にしてくれる」一種の光のようなもので、苦しんで映画を観るだけの価値があったと思わせてくれます。

自分の中で宗教とはビジネスである、というイメージがとても強いんですが。その反面、人々の心の支えになるとても不思議なものだなと感じています。

なんでだろう、結局こうしてキリスト教ネタの映画に惹かれてしまうのは、「何かを強く想い続ける人」に人としての強さを感じ憧れる部分があるからなのかもしれませんね。

ラストシーンで棺桶に入れられたキリスト像を見た時に、その強さを思い知ります。

とても、良い映画だったなぁ。

そして、支離滅裂な感想だなぁ・・・(笑)

 

 


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絶体絶命を生き残れ。映画『ダンケルク』感想

When 400,000 men couldn’t get home…

Home came for them.

出ましたー!『ダークナイト』『インセプション』で人気を博したクリストファー・ノーラン監督の最新作!

今までと違い、史実ものかぁ・・・という若干の不安はあったものの、ノーラン監督ならきっと大丈夫でしょう!と思いながら映画館へ向かいました!

ちなみにダンケルクの戦いをテーマにした作品は他にも作られているようですが、そういったものは一本も観たことがありません。

パンフはこんな感じ♪

なんというオシャレな表紙!!カッコいいです。大きめで横長、右開き。50ページもあって税抜き760円。割とお得ですね!中身がフルカラーでなかったのは残念ですが、新聞のようでモノクロのページもオシャレでした。

内容としては、ノーラン監督の凄さをいろんな角度から切り取ったコラムがいくつも載っていたりダンケルクの歴史的な解説もあって、ボリューミーでしたね!

押井守監督も寄稿していたんですが、映画の感想よりも自分の映画作りについて書いてる部分が多くて笑ってしまいました(笑)

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感情を持つ事が悪とされる世界で。映画『ロスト・エモーション』ネタバレ&感想

マルハナバチよ。
航空力学的には飛べないのに 彼らは知らずに飛び続ける

ジャケットの裏の”感情がなくなった世界”という文章と、主演が『エックスメン』シリーズのビースト(若い時)や『マッドマックス』のウォーボーイで知られるニコラス・ホルトというその2点のみでレンタルを決めました!

彼の出演作は『ウォーム・ボディーズ』が一番好きなんですが、ほんと、青白い顔と無表情が似合うというか上手いですよね・・・(笑)

ちなみに相手役は『トワイライト』のヒロイン役で有名なクリステン・スチュアートです。私は彼女の開いたままの口と前歯が気になって仕方がないので・・・ちょっと残念なキャスティングだなぁ。

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『ニュー・シネマ・パラダイス』あらすじメモ(ネタバレあり)

以前、こちらのブログで感想を書きました『ニュー・シネマ・パラダイス』の「観ながらあらすじメモ」です。

感想の記事(故郷を離れた大人たちへ。映画『ニュー・シネマ・パラダイス』感想)と合わせてお楽しみください。

なお、ネタバレまで書いています。ご注意下さい!

青字は私の一口感想です。

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